王女となった王子

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彼はあまり騒ぐと他の者が起きる心配があった為、できるだけ冷静に振る舞うよう、心掛けた。彼は深呼吸をして国王の部屋をノックした。 「王様。デイヴィッドでございます。」 「入れ。」 中から国王の声がしたので、彼はかしこまって部屋の中に入った。 「夜分に失礼致します。」 「どうしたのだ。こんな時間に。」 「王様。大変でございます。」 「何があった。」 デイヴィッドは辺りを伺うようにしてから国王に近付いた。 「お耳を拝借してよろしいでしょうか。」 彼は国王に近付くと、耳元で妃の事を伝えた。 「何だと!?」 国王は目を見開いた。 「セシリアが!?」 国王は動揺を隠しきれなかった。精神的に大きなダメージを受けた。
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