初恋

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それは、ある日の放課後の事――― 教室には、夕日が差している。 彼と私は二人っきりになった。 彼の顔は、夕日のせいか赤く見えた。 最初に、口を開いたのは彼だった。 「緑川さん。好きだよ」 信じられなかった。 クラスで地味な私に。 卓也くんみたいな人気者が告白してくれるなんて。 「何処が、好きなの?」 信じられなくて、私はそう聞いた。 「全部だよ」 彼は悩む事なく、そう答えた。 「好き。緑川さん、返事は?」 咄嗟に聞かれて。 可愛くない私は断った。 「ごめん」と―――
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