青空

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「やあ」 「また来たのか。もしかしてお前は暇なのか?」 「まあ暇ではあるけど。いつ来てもそこに寝転がっている君に言われたくないなあ」 「私だって暇だが、それこそこの時間をいつも邪魔する名前も知らないお前に言われる筋合いはないよ。何故お前は私に構うんだ」 「うーん……」 「もし教師に言われたり、同情心で来ているならもう結構だよ」 「へぇ、君は問題児なのか」 「知らないで来ていたのか」 「かくいう僕は不良だからね。そういったことには生憎興味がないんだ」 「へえ、とてもそうは見えない」 「悪じゃないよ。不良(よくない)だけ」 「どう違うんだ」 「先生に反抗なんてしない。犯罪行為も当然しない。盗んだバイクで走り出さない。でも授業はサボる」 「なるほど、それは確かに良くない」 「だろ?」
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