行けなかったあの場所へ

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――そりゃそうだ―― 俺は迷いを振り切り、試合前の練習に入っていっ―― ――ありがと。 ・・・・・・!? 確かに、そう聞こえた。 ホームチームのファンの、名物ともいえる怒号、喧騒、狂乱の声の中から、確かにアイツの声が。 ――ありがと。アタシをココへ連れてきてくれて。 「ああ」 俺は夕暮れのに向かってそう呟く。 アイツは、確かに今、この球場にいる。 いや・・・・・・ ・・・・・・俺が連れてきたんだった。
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