―喰らう者―

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朝礼が終わり、各班ごとに別れて訓練していたら第一班に集合の合図があった。 ?「数ヶ月前、古城に行った者が帰って来ない事件の噂を聞いた者は多いであろう。しかし、最近になり古城近くの道を通った者が行方不明になる事件が多発している噂を聞いた者は居るか?手を挙げろ。」 キリクがその話しを聞いて呟く。ついでに手を挙げたのは二人ほど。 キリク「道でもか…初耳だ。」 ?「聞いた者は手を挙げろと言ったはずだぞ、キリク。分からないなら呟くな。」 案の定、注意されてた。 キリク「分かりましたよ。ストラス隊長…」 あぁそうだ。さっきから話しをしていたのは自警団の第一班の隊長のストラスさん。 僕らの所属している自警団ではいくつかの班に別れていて、数字が少ないほど強い班と言われている。 つまり1番強いのは第一班。しかも隊長はずば抜けて強い。 僕とキリクは第一班だけど、まだ下っ端。 あ、そうそう。僕らが第一班に入れた理由は… 僕は魔力が高いから。魔力が高いと若く見えるんだって。おかげで17才なのに14才だと思われやすくて… そして、キリクはストラス隊長の子供なんだ。 ただ…実の子ではないんだ。小さい頃に隊長に戦場で拾われて育てられたんだって。 10才から剣術を教え込まれていて、剣の腕前はいずれは副隊長になるんじゃないかって言われてるほどなんだ。
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