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気がつくと辺りは血で赤く、赤く染まっていた。赤だけではないが…それは研究員の腕や脚だろう。
一体何が起こったと言うのだろうか…少しずつ思い返してみる。
俺は確か…研究の材料にされて、麻酔で眠らされた。
多分ここは研究室なのだろう。見回すと様々な機材がある。全て、血で染まっているが…
と、ここで俺は気が付いた。いろいろと違和感がある。
とりあえず前足を見てみる。
いつもの狼の足でも、人間の手でもなかった。
鱗に覆われた…ドラゴンの前足だった。
ありえない。そう思いたくても、現に今、起きているのだから…ありえる。
ドラゴンの…いや、俺の爪には血がべっとりとついていた。
ふと、ガラスに目が行く。
見紛う事なきドラゴンがガラスに映っていた。
口に血がついている。想像したくなかったが……俺は、研究員を喰ってしまったようだ…
獣人の禁忌を犯してしまった…
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