―喰らう者の話し―

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それは、突然だった。 普段は、制御していた力が溢れ…ドラゴンに変移し始めた。 「ウル、絶対について来るなよ…」 一言そう言って、俺は森へと駆け出した。 ウル「兄さん?!」 驚いたウルが、俺のあとを追いかけて来ようとしたが、言われた事を思い出したのか立ち止まった。 今の俺にとってはありがたい事だ。 最近気づいた喰らう者の習性…喰うのは人間だけじゃない、時には獣人…同族も、獣も…生きている者は全て喰らう。 奴の意思が俺にも流れるからわかるんだ。反対に、俺の意思も奴に流れている事にもなる。 まあ、たいした問題では無いと思っていた。
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