―迫る決断の時、訪れる崩壊―

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オウガ「簡単に黙っては喰われない!…『サンダー』!」 魔法を詠唱抜きで発動させる。 が、やはり低級魔法ではダメージはないようだ… しかし、詠唱抜きで魔法を発動させた事に、イーターはかなり驚いたようだった。 イーター「……ほう…お前、詠唱抜きで魔法が使えるのか…」 オウガ「だからなに?」 狼の姿のままでは詠唱抜きで使える魔法は限られる。低級なら全て抜きができるが、中級になると一部の魔法しか抜きで使えない。…まあ、詠唱抜きは上級魔導師にしか普通は出来ない事だけど。 僕は、上級魔導師では無い。だから、イーターは驚いたんだろう。 イーター「何でもないさ…さて、遊びは終わりにしよう。…これ以上ドラゴンに変身してはいられ無いからな…」 最後の方は呟きだったが、僕にははっきり聞こえた。どうやら、ドラゴンに変身していられるのには制限時間があるようだ。 …ならば、時間切れになるまで逃げ回れば良い。そして、変身が解けたら… イーター「天、破つる時に地獄より産まれし…」 オウガ「なっ!?嘘でしょ?!」 古代の上級闇魔法の詠唱… 逃げ回るのは無理そうだ…が、一度外に逃げればなんとかなるだろう。
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