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オウガSide
トライド「…カーテン閉めてくれ……」
辛そうに言う兄さん。
オウガ「なんで?」
カーテンを閉めながら聞く。
トライド「長く日に当たると火傷するから…」
曇った表情で言う兄さん。
オウガ「……分かった。」
あまり良くない事を聞いてしまったようだ。ちょっとした罪悪感にかられる。
トライド「そんなしょんぼりするなって。お前は悪い事なんてしてないんだからよ。」
兄さんはそう言って、僕の頭を撫でた。
気持ち良くて、しばらくそのまま撫でてもらっていた。
が、
『緊急連絡!緊急連絡!!雪原にモンスターを確認、この街に向かっている模様。休暇中の方々は至急、雪原に向かってください!繰り返します、休憩中の方々は……』
オウガ「ゴメン、僕、行かなくちゃ。休憩中の人以外、今行ける人が居ないから……」
トライド「分かった。気をつけてな。」
ぽんぽん、と僕の頭を軽く叩きながら兄さんは言った。
オウガ「じゃ、また後で!」
僕は、元気よく雪原に向かった。
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