―凍える風、雪原の主フロストドラゴン―

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しばらくすると、一匹、また一匹とフロストドラゴン達が集まって来た。 俺はドラゴンに変身してフロストドラゴン達が全員集まるのを待った。 剣や槍が刺さっている者や火傷をしている者…様々だが集まったほとんどのフロストドラゴンが傷を負っていた。 トライド「全員来たか?」 リーダー『ああ…やられちまった奴も居たが…生きている仲間達は皆来た。さて、決戦の時だな。どうする?俺達も戦うか?』 トライド「俺にまかせろ…俺の弟はお前が守っていてくれないか?」 手に乗せていたオウガを、リーダーのフロストドラゴンに渡す。 リーダー『分かった。』 リーダーは、頷くとオウガを背中に乗せた。 トライド「で、今更だが…そのドラゴンは何処に?」 聞いた時、バサバサと羽ばたく音がした。リーダーが慌てる… リーダー『……来やがった!あいつが俺達を追い出した皇帝竜だ!!』 集まっていたフロストドラゴン達が俺とリーダーの近くから離れ、円形に俺とリーダーを囲んだ。 [ズズン…] 大きな音を立ててそいつは俺とリーダーの間に降り立った。 そいつの鱗の色は血のような赤色だった。
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