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オウガ「…ぃ…さん……」
マズイ。寒さのせいで予想以上に弱っている…目が虚ろだ。
とにかく、雪や風を避けれるような場所は無いだろうか…と辺りを見渡す。
ちょうど、洞窟を見つけた。
狼のままでは運びづらいので人型になり、オウガを抱き上げる。
――冷たい。
そりゃ…雪に埋もれていたから当たり前かも知れないが、とても不安になるほど冷たかった。
急いで洞窟の奥へ運び込む。外よりはマシだが、やはり寒いことに変わりは無い…
何か、暖まる物は無いだろうか?
キョロキョロと洞窟内を見回すが、やはり何も無い。
そんな事をしている間にも、オウガの体温は下がっていく。
―そうだ、火を点けよう。
たしか、何処かに木があったはずだ。
トライド「オウガ!絶対寝たら駄目だぞ!!寝るなよ!!」
そう言って、外へ行く。相変わらずの猛吹雪で視界が悪いが、必死に木を探した。
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