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オウガ「なんだか、懐かしいや」
人型に戻ったオウガが、苦笑しながら言う。
オウガ「あの時、僕達は離れ離れになっちゃったけど………?」
オウガの言葉が不自然に途切れる。
オウガ「兄さん、何か聞こえない?」
尋ねられて、俺は首を傾げた。
――この世界を統べる者よ…
なるほど、確かに聞こえた。
トライド「どう言う意味だ…?」
俺はこの言葉の意味に首を傾げる。
国なら元は国王の子だったからまだしも、規模が明らかに大き過ぎる。
トライド「オウガ、一度フロストドラゴン達の所へ戻…ッ?!」
キィイィィンと、まるで耳鳴りのような音がした。俺はあまりにも大きなその音に一瞬だけ目をつぶって耳を塞ぐ。
目を開くと隣に居たはずのオウガが居ない。まだ聞こえる耳鳴りのような音に耳を塞いだまま辺りに目を向けオウガを探す。
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