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目が覚めてガバッと起きた俺は、オウガを捜して辺りを見回す。
トライド「オウガ……くそっ」
予想通り、オウガは居なかった。匂いを辿れば、洞窟の最奥へと進んで行ったであろう事は容易に想像出来る。
近くに居るんじゃないかと一縷の望みをもちながら匂いを辿り洞窟の奥へ向かうが…すぐに匂いが途切れた。
引き返した様子も無い。
まだ入り口に近いが薄暗い。奥はもっと暗いだろう。
――カンテラを持って来ればよかったな…
俺は小さく舌打ちした。
別に暗いからと言って辺りが見えない訳では無い。
ただ、明かりが無ければそれなりに精神力を削られるからだ。
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