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「そう、それ。もしかしたら会見が開かれる前に内容を知っている人いるかなぁ、って思ったんだけどやっぱみんな知らないか……」
空はがっくりと肩を落とした。
なんかどうしても知らなければならない訳があるようだが、どうせ空の事だ。
つまらない事に違いない。
真優もそう感じたようだが、空の態度に渋りながらも尋ねかけた。
「ねぇ、なんでそんなに会見の内容を知りたいの? どうせ12時には分かるのに……」
「なんでって、これだけの規模の会見なんて今までなかったじゃん。だから何を発表するかワクワクするじゃん」
ワクワク?なんとなく表現が違う気もするが2人はなんとなく理解した。
確かに今までどんな重要な会見を政府がするにしても学校の授業が中断されることはなかった。
それを考えると空みたいに何が起きるか気になってしょうがない人がいてもおかしくないのかもしれない。
空は続けて言う。
「それに俺的には今回の会見がこの前の全国民を対象に行われた健康診断と関係がありそうで嫌な予感がするんだよね」
健康診断……今から2ヶ月ほど前に政府によって中学生から40歳までの全国民対象に行われたもの
口の中から粘膜を採取するだけという至極簡単なものだった。
確かに今思えば不思議に感じるが、嫌な予感とは言いすぎじゃないだろうか?
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