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「あぁ、俊介にも聞かれたんだけどさー、何て言うかノリ?
なんかさー少し真剣な表情だしてみたい気分だったから手を挙げてみたんだ。」
「「……」」
何か言葉が見つからない。
普段やらないことをしたからなんかあるって思ったのにまさかの期待ハズレ。
なんか期待してた自分が恥ずかしいよ……
隣でも真優ががっかりしてるし……
「まぁ、そんなにガッカリするなって。そんな気分になることあるだろ」
「「ない(よ)!!」」
俊介と真優は異口同音に思いっきり反論した。
「そうか? ところでそろそろ周りの視線が痛くなってきたから席に戻ってくれないか。関係ない俺まで恥ずかしい。」
そう空が言うと俊介と真優は当たりを見回した。
確かに教室中の視線が今ここに集まっている。
俊介と真優は顔を真っ赤に染め、空への復讐の意を心中にこめ、急いで自分の席に戻っていった。
――それにしても空の奴、関係ないことはないだろ
確かに怒鳴ったのは俺たちだけど原因作ったのあいつだし……
絶対あとでこらしめてやる。
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