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今度はあまり目立たないよう、俊介は焦る自分を落ち着かせ、ゆっくりと空の席へと向かう。
ちょうどその時、俊介の横に疾風が舞った。
真優が思いっきり空の方に走り、空に力一杯げんこつを食らわしたのだ。
空は頭を抑え、机に俯せに寝転がる。
ものすごく痛そうだ。
でもそれを見てかわいそうだと思い、復讐を中断する俊介ではなかった。
目立たないように考えて地味な復讐を考えていたが、真優が目立ってしまったのでもうそんなの関係ない。
痛みをこらえて机に俯せになっている空に向かって俊介は渾身の一撃を浴びせた。
その拍子で空は机から飛ぶ。
一応、頭を殴るのはさすがに駄目だと自重して、肩をおもいっきり殴ったが、あのぶっ飛びようからすると関係がなかったかもしれない。
「・・・ぃってー、おまえら俺に何の恨みがあるんだ。
いきなり殴ってくるとかありえないだろ。」
空は肩と頭を交互にさすりながら喚きとばす。
それを聞いて二人は再びこぶしを固めた。
こいつは真剣に言ってるのかな。
自分は恨みを買うようなことは全くしたことがないと・・・
なら、おまえはバカだよ。天才だけどバカだ。
体で分からせてやるよ。
俊介はそう心の中で無気味な笑みを浮かべると真優と共に再び襲いかかった。
「天誅!!」
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