人類ドッペル化計画

「次に開発した技術はクローン人間の欠点――寿命の改善です。

クローンによって生まれた動物は元となった動物より寿命が短くなるケースが沢山と報告しています。

より優れた人材が早く死ぬのは惜しい。そんな考えからこの欠点を補う技術を開発しました。

そして、私たちは昨年ついに完璧なクローン人間の作成に成功しました。

まぁ指紋などの１部、身体の器官は後天的に決まるのでそこまでは一緒には出来ませんでしたが……

とにかく私たちはこのクローン人間をより完璧にするため様々な優秀な遺伝子を集めようと考えました。

しかし、ここで我々はある難題に引っ掛かりました。

優秀な人間は沢山欲しい。しかし我が国日本にはそこまで多くの人数を養うことはできないというところです。

そこで我々は討論しました。

――クローン人間をそこまで作らなくてもいいのではないか

――役に立たないものは殺し、その分クローンを沢山作ったらどうだろうか

などなど様々な意見が出されました。

しかし、どれも私の中ではパッとするものはありませんでした。

でも、次の会議で私はようやくこれだ！と言うものに出会うことに成功したのです。

それこそが今日皆さんに発表しようとしていた【人類ドッペル化計画】そのものであります。」