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「なぁー、おまえもしかしてクローンなのか……?」
自分を救いだしてくれたみたいだから、てっきり空達本人が助けてくれた物だと思っていた。
しかし、空の怪我は一朝一夕で治るような物ではないし、自分が何日も気を失ってたとは思えない。
どっからどう考えても2人はクローンだ。
「あぁ、そうさ。俺らはクローンさ」
素直に認めないと思ってた俊介に対し、クローンは俊介の問いにあっさりと答える。
俊介は動揺が隠しきれない。
「お……おまえら反則じゃないのか? クローンの協力は禁止のはずだろ。と言うか、何で俺を助けたんだ?」
「助けた理由? そりゃあ友達が倒れてたら助けるでしょ。それと協力も何も私達の戦いは終わったわ。もう闘う意味はない、一緒にいても何ら悪いことはないわよ」
「戦いが終わったって……」
――この『人類ドッペル化計画』と言うのは、クローンとオリジナルのどちらかが死ぬまで続けられる。
つまり、『もう闘う意味がない』と言うことは空達が死んだことを意味するようなもの
友達とか言ったが、空達を殺した奴が友達とは思えない。
むしろ、2人に怒りが沸いて来た。
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