5/25
前へ
/400ページ
次へ
「なぁー、おまえもしかしてクローンなのか……?」 自分を救いだしてくれたみたいだから、てっきり空達本人が助けてくれた物だと思っていた。 しかし、空の怪我は一朝一夕で治るような物ではないし、自分が何日も気を失ってたとは思えない。 どっからどう考えても2人はクローンだ。 「あぁ、そうさ。俺らはクローンさ」 素直に認めないと思ってた俊介に対し、クローンは俊介の問いにあっさりと答える。 俊介は動揺が隠しきれない。 「お……おまえら反則じゃないのか? クローンの協力は禁止のはずだろ。と言うか、何で俺を助けたんだ?」 「助けた理由? そりゃあ友達が倒れてたら助けるでしょ。それと協力も何も私達の戦いは終わったわ。もう闘う意味はない、一緒にいても何ら悪いことはないわよ」 「戦いが終わったって……」 ――この『人類ドッペル化計画』と言うのは、クローンとオリジナルのどちらかが死ぬまで続けられる。 つまり、『もう闘う意味がない』と言うことは空達が死んだことを意味するようなもの 友達とか言ったが、空達を殺した奴が友達とは思えない。 むしろ、2人に怒りが沸いて来た。
/400ページ

最初のコメントを投稿しよう!

270人が本棚に入れています
本棚に追加