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そのまま振り下ろしたナイフは動けずその場に座り込んでいる茜の胸に向かって突き進む。 生を諦めたのか茜は目をつぶった。 ブスッ ナイフが突き刺さる音 しかし、それは自分自身のオリジナルの腕に刺さっていた。 「おまえ……」 「いってーー!!」 ナイフが刺さったと言っても、決して傷を負わせれた訳ではない。 オリジナルは腕に包帯をぎゅうぎゅうに巻いていて、刃渡りの短いナイフじゃあ奥まで突き刺さらなかった。 「痛い」といったのは多分、動かない腕を無理矢理動かしたからだろう。 空はクローンを蹴飛ばすと茜の元に駆け寄った。 「大丈夫か?」 「うん、ありがと。それより来たよ」 空のクローンの隣にはいつの間にか茜のクローンがやって来ていた。 これで戦況は2VS2 空のクローンは大声を上げた。 「俺は3秒後に右から攻めようかな」 誰に言うでもない大きな声 空と茜が突然の事に戸惑っていると、空のクローンは予告通り攻めてきた。 空達はクローンから遠ざかる方へ逃げる。 しかし逃げた方向には茜のクローンがいつの間にかたたずんでいた。
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