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反則ぎりぎりの技
この『人類ドッペル化計画』ではクローン同士の協力は禁じられているが、他のクローンを利用するのは認められている。
例えばだが、自分のオリジナルが誰かを助けるために他のクローンと戦っているとこを襲うのはありだ。
これは協力ではなく利用なのだから……
今回のこれもそれと同じ
空のクローンは頭で思いついた事を大声で言っただけだ。
それを勝手に聞いた茜のクローンが彼の作戦を【利用】しただけ
なんともずる賢い作戦だが、これはかなり厄介な物となる。
空達からしたら協力出来ると言う唯一勝ってる点が無くなったのだから。
「はい、俺自身のクローンに向かってナイフを投げます」
空のクローンがそう言うと、茜のクローンはその直線上を避けながら、空達が避ける方向から蹴りを放つ。
当然、空は危険性の高いナイフを避けたがためにクローンの蹴りを喰らってしまう。
「くそっ……こんなのありかよ」
文句を垂らしても意味はない。
空達はもう崖っぷちに立たされていた。
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