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やるとは言ったが、流石に勝敗が見えてるような戦には出る気はしない。
真剣な表情を決め込む俊介に空は説明を始める。
「まず今の所、うちに集まってる兵力は募集を集め出してから3時間でざっと40人ってとこだ。もうほとんどのクローンとオリジナルは決着をつけているから募集しても中々集まらない」
思ったより少ない。
多分、空のクローンが述べた理由以外に東京周辺の人しか集まらないとか様々な要因があるのだろう。
でもいくら3時間しか経っていないとは言えこれで闘えるのか?
俊介は嫌な予感が拭えない。
空は次に敵側の戦力を述べる。
「そして重要な敵の戦力だが、これはハッキリ言うと30人集まるか集まらないかというぐらいの少人数だ」
嫌々政府の番犬となっていた自衛隊は、今ではクローンの抑制力もなくなり、従わなければならない道理はない。
もうこの計画を続けようとしている政府の人間は、ただの嫌われ者で政府側につく人間などほとんどいないのだ。
俊介はそれを聞いて、今の自分達の戦力でも勝てるんじゃないかと希望を持ったが、クローンの次の一言で押し黙る。
「ただ一つ問題があるんだ。相手は『本物』の武器を所有している」
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