開始(開死)

5/13
前へ
/400ページ
次へ
空はまずお前と言い、ボロボロの方を指差し質問した。 「お前の名前は?」 「……吉原巧」 合っている。確かに委員長の名は吉原だ。 一瞬間があったが、恐らく空のいきなりの展開についていけなかっただけだろう。 とするとボロボロが本物なのか…… と俊介は考えていると空は今度は元から教室にいた方を指差した。 「将来の夢は?」 「……弁護士」 こちらも間は空いたがきちんと答えた。 何度か誇りげに言ってたことを聞いたことがあるのでこちらも正しいはず。 空は再び、ボロボロの方を指差し質問する。 またそれに答えが返ってくると、再びクラスにいた方を指差し質問する。 そんなことを続けていたが、両方とも正しく答え、本当に区別がつかない。 仕方なく、空は最終の切り札をだそうとしたとき、ボロボロの巧の方が痺れを切らした。 「なぁ、空。さっきから質問ばっかりで切りがねぇじゃんか。 それよりこいつが誰だか教えてくれ 一体こいつは何なんだよ」
/400ページ

最初のコメントを投稿しよう!

270人が本棚に入れています
本棚に追加