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「さぁね、ただ私はあのバカ総理のある発言でそうだと思った――とだけ言っとこっかな」
茜がそう答えると空は安心したように胸を撫で下ろすと嬉しそうに笑った。
「そうか、多分同じ意見だ。
おまえ見かけによらず頭回るんだな。見直したよ」
「そう? 私もあんたがバカそうだなと思ってたこと謝るよ」
二人はお互いの肩をたたき合うと高らかに笑った。
……とても奇妙に
そのせいもあってか、誰も二人に話し掛けることができず、話が続かない。
それを見兼ねた俊介は恐る恐る2人の間に入った。
「……でおまえらはどこでボロボロが本物だと考えたんだ? 正直、俺も皆と同じでもとからいた方が本物だと思うんだけど……」
「ふんっ、じゃあ逆に聞くけどあんたたちはどこであっちが本物だと思ったのよ?」
茜は俊介だけでなく辺りを見回しながら、皆に聞く感じで見下すように質問に質問で反した。
それによって皆は顔を見合わせると、一人が代表したかのように前に出た。
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