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「しゅんすけー。」
いつものように遅刻することなく教室に入った俊介は窓際の席に座っている少年――進藤空に名前を呼ばれた。
俊介はそれを聞き、自分の席に荷物だけおくと、そのまま空の席へと向かう。
「何だよ空?」
「今日、政府が何か発表するみたいだけど、どんな発表か知ってるか?」
空はそう尋ねて来るが、俊介は何も知らない。
と言うより政府が何かをすると言うこと事態をしらなかった。
俊介は首を横に振ると、何があったのか聞くために空に尋ねかける。
「今日何かあ――」
「知らない。授業時間変更して、12時から見るって言ってたやつでしょ。って言うか内容知ってる人いないでしょ」
しかし、それも虚しく横から一人の女の子が割り込んできた。
工藤真優、クラスの中でも活発で明るい女の子
運動神経もよく、陸上では多分、世界でもトップクラス。
高校生記録を保持しており、少なくとも高校生では彼女の右に出るものはいない。
勉強は出来ないが顔もよく所謂スポーツ系美女。
逆に質問をしたのは進藤空。真優とは違い運動神経は良くないが知能指数――乃ちIQが物凄く高い。
勉強はする気がないからか出来ないが無駄な知識は山ほどとある。
そして俊介はと言うと運動も勉強もそこそこ出来るにはできるがが、どちらもこの2人は遠く及ばない。
ただこの2人とは小学校からの仲で、何か気が合い、学校では常に一緒にいるのだ。
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