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「進藤君、どうかしたの?」
「いえ、もし今日どんな会見をするのか先生が知ってたら教えてほしいだけです。」
手を挙げてまでした質問がまさかのさっき俊介にした質問。
ここでさらにこの問題を先生に追求するのかと俊介は少なからず動揺した。
なんせ、俊介はついさっきまで会見があることすら知らなかったのだ。
だから、知らない人がいるくらいの会見なんてたかがしれてると勝手に思い込んでいる。
本当は一ヶ月ほど前からテレビや新聞で告知されてることなのだが、俊介は今時珍しいテレビも何も見ない人間。
家にはテレビはあるのだが、親が見る程度。
また、親も親で俊介は会見のことをこれだけ大きく報道してるのだから知ってるだろと勝手に思い込み、何も言わなかった。
さらに学校でもいくらか話題にのぼってたのだが、興味のなかったことなので、そんなこと言ってたかも……というぐらいしか思い出せないのだ。
まぁ、現在では少なからずこの前の健康診断と関係性があるのかなと興味を抱いているのだが……
「ウ~ン、私はこの前の全国民対象に行われた健康診断に関することってだけ聞いてるわね」
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