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ユイ「やっぱり大輔先輩の事引きずってるの?もしかして、まだ好きとか…」
私の顔をチラチラ見ながら、言いにくそうにしている
トモカ「引きずるも何もキッパリとフラれたし「いつ!?」」
私の言葉を遮った唯を周りにいた人達が一斉に見る
トモカ「店を出ようか?」
ユイ「はい;;」
恥ずかそうに俯く唯を連れて店を出た
行く先を決めずに何となく歩く
ユイ「そっか…大切な用って友香との約束だったんだ」
黙ったままだった唯がぽつりと言った
トモカ「どういう事?」
意味が分からず聞き返す
ユイ「卒業式の後、さくら屋で打ち上げがあったんだけど大輔先輩は遅れて来たの。その時、先輩達が大輔先輩に遅刻した理由を聞いたんだ…」
唯は私の顔を見て何故か嬉しそうに笑った
ユイ「その時ね、大輔先輩は「大切な用事があった」って言ったんだよ?」
今の私は一体どんな顔をしているんだろう
大輔先輩にはフラれたのに…
あれから5年以上たったのに…
大好きだった人が自分の呼び出しを「大切な用事」だって言ってくれた事がこんなにも嬉しい
嬉しくて…少しだけ苦しくなる
もう好きじゃないはずなのに…
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