初恋

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ダイスケ「初めて会った時より、ずっと可愛いらしくなった友香ちゃんを入学式で見つけたんだ」 気づいた時にはもう遅かった 自分の瞳から流れる物の存在に気付いた途端にとめどなく涙が流れる もう十分… 本気でそう思えた 高校受験に合格した私は喜びと焦りを感じた だって、合格したって事はこれからは先輩と同じ学校に毎日通う事になる 自分で言うは変だけど、中学生の頃の私は凄く地味だった 先輩と初めて逢った時だって、いつもと変わらない三つ編みだったし… だから、私は努力した 先輩と同じ校舎に居ても恥ずかしくないように 万が一先輩と話す事があったなら… 少しでも可愛いと思ってもらえるように… そんな事をしても意味がなかったと思ってた 自分は無意味な努力をしたんだと思ってた だけど、先輩の「可愛らしくなった」っいう言葉で全てが報われた気がした 立ち止まり、泣き顔を先輩に見られない様に背中を向ける どうしよう 凄く嬉しい あの大勢の人混みの中、自分を見つけてくれたなんて… ダイスケ「よく頑張ったね」 そう言って、先輩は優しく私の頭を撫でた この言葉は努力して綺麗になった事を言っているのか、それとも頑張って合格した事を言っているのか分からない 私は泣き声を押し殺して頷いた
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