暴走老人。

3/3
前へ
/727ページ
次へ
彦左衛門「~~~♪」 (ブンッ!!) 同僚「ギャアアアアア!?!?!?」 彦左衛門「おや、どうなさった?いきなり大声を出して……」 同僚「彦左さん!?何ですかその刀は!?」 彦左衛門「ん?これか?」 彦左衛門が帯びていた刀は、以前と変わらぬ長刀。 だがしかし、鞘の先の方が切り落とされ、刃が剥き出しの状態だった!! それを腰に帯びて歩き回るものだから、危険極まりない。 同僚「何で鞘だけ短くなってるんですか!!危ないじゃないですか!!」 彦左衛門「いやぁ、この前言われた通り、刀を短くしようと思ったんじゃがな。 わしは甲斐性無しじゃから、新品の刀なんてとても買えんじゃろ。 んで、それなら自分で刀を短くしようと思ったんじゃが、鞘は短く出来たが、刀は鋼じゃからどうしようもない。 じゃから、こんな風になったんじゃ!!ほっほっほ」 同僚「……え~……」 同僚達は頭を抱え、藪を突いて蛇が出た、と嘆き合ったとさ。 面倒臭い大久保家の人間の中でも、特筆すべき面倒臭さを持つ彦左衛門でした。
/727ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1281人が本棚に入れています
本棚に追加