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家臣「殿!600人の逮捕者は、いかがいたせばよろしいので?」
忠政「そ~んなの決まってますよ~。税金が払えないなら、『死』あるのみ。
全員処刑しちゃいなさ~い」
家臣「……は!?全員ですか!?」
忠政「モチのロンで~す。一人残らず磔にしなさ~い」
こうして600人が一斉に磔にされる、大処刑が行われた。
忠政自身が見物に訪れ、処刑する為の槍を自ら研ぐという気合いの入れよう。
忠政が槍を研いだ池は、後に『槍研ぎの池』という名前が付いた。
だが、領民を600人も処刑しているのである。
幕府に知られれば、何らかのお咎めがあるのは当然。
だがしかし、更にタチの悪い事に忠政、世渡り上手だった。
裏から手回しして、幕府にこの事をうやむやにしてしまったのだ。
結局、税率は厳しいままで、未納者には容赦ない罰が与えられる事が続いた。
ただ一つの救いが、この翌年、忠政が美作に栄転した事である。
ちなみに、忠政が美作に入国するという情報が流れた途端、
美作で忠政入国反対の全領一揆が起きた。
だが忠政は、これも策略により四日で鎮圧している。
……忠政に関しては、悪い話しか出てこない上に、鬼武蔵のような爽やかさが無い。
次席家老である林為忠(ためっち)も美作に転封後、
為忠「こんな森家にいるのはイヤよ!!鬼武蔵の頃が良かったのにィッ!!」
……と言って、森家を出奔したりしている。
『鬼武蔵の方が良かった』と言わしめる忠政。
そんな彼も、桃に当たって食中毒になりコロッと死んでしまうのであった。
よりによって『桃』って……完全に鬼退治されてんじゃん……。
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