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なぜなら、自分の長年の悩みである勉強について、一気に解決してくれるものと巡り会えたからだ。
そう。
雄輔はこれを使って頭のいいやつの頭の中を覗いて、カンニングしようとしているのだ。
こんな嬉しいことはない。
あれは、夢ではなかったのだ。
あの店は、誰かが必要としているときに現れ、誰かが必要としているものをくれる最高の骨董店だったのだ。
興奮冷めやまぬまま、雄輔はメガネをかけてみることにした。
しかし、視界は全く変わらなかった。
「まさか、うそ…?」
雄輔は不安になってきた。
そのとき一階から、
「ご飯できたよ~。」
という母の声が聞こえてきた。
雄輔はメガネをズボンのポケットに入れ、一階へと向かった。
リビングに入ると、父と母と姉が椅子に座って待っていた。
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