1.脳内メーカー

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「早くしてよ、雄輔。」 彼女が姉。 大学一年生で有名な大学に通っている。 そして、読者モデルをやっているほどの美人だ。 「はいはい、悪かった。」 「それじゃぁ、頂きます。」 彼女が母。 ごく普通の主婦だ。 ただ、姉と二人で街中を歩いていると、姉妹に間違えられるほど年のわりには若く見える。 「頂きます。」 彼が父。 銀行員をやっている。 それだけ…。 「そういえば、テストどうだったのよ、雄輔?」 雄輔はドキドキが止まらなかった。 「あっ、あう。 えぇ~っと、だっ、大丈夫だよ、母さん。」 俺は、作り笑いをして無理に笑ってみせた。 「またダメだったのね。」 姉がバカにするように横やりを入れてきた。
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