プロローグ2

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街灯の灯りが照らすその顔に、貴大は見覚えがあった。 しかし、自信がなかった。 貴大のよく見知った顔とは、かけ離れていたから。 だがよく見ればそうだとわかる。彼女の面影… 三年間も一緒にいた、顔を合わせてきた。 多少変わっても、判らなくなるものではなかった。 「もしかして、違ったらゴメン…キミ、セツナ…さん?」 自信はあったが、一応疑問型にしてみる。 「…!」 目を円くする女性。 じっと貴大を見つめる。ややあって、 「…えぇ、そう。セツナよ。でもなぜ…?」 女性の方は、まだ気付いてはいないようで、必死に思案しているのだろう、目が泳いでいる。 しばらくその様子を見ていた貴大は、種明かしをしようと決めた。 「やっぱりそうか。僕だよ、貴大。深谷貴大。覚えてない?高校の。クラス一緒だったろ?天海セツナ(あまみせつな)さん。」 セツナはちょっと考えたが、すぐに合点がいったように、あぁ、貴大くん、と言った。 「久しぶりね、元気だったかしら」 と普通のことを言っているようだが、セツナの目は依然不自然に泳いだままだ。 「あぁ、僕は元気だよ。キミこそ、元気だったの?卒業した途端連絡取れなくなっちゃって、心配してたんだよ。…あ?ってか、何で、キミが…こんなとこにいて…あのカニの化け物を…」 貴大はいましがたあった恐ろしい出来事を思いだし、そこに現れたセツナとの関係を理解出来ずに悶絶する。
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