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『…―ッ、ごめん母さん…ごめん、ごめん、ごめん…ごめん…ごめん…』 最後の方は、母さんに申し訳なくてひたすら謝罪した。 母さんは座っていた椅子から無言で離れ、僕の背後に周り…そして優しく優しく抱き締めてくれた。 『虎太朗が一番辛い時に気付いてやれなくてごめんね…虎太朗は何も悪くないよ。何も悪くない』 その時の母さんの声は震えていた。 振り返ると、やはり泣いていた。 それを見たら堪えていた涙が次々に溢れ、泣いた。
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