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ある秋の夜、小さな男の子と女の子の姿が月に照らされていた―――――。
「ねえ、サンちゃん。ちょっとだけあえなくなっちゃうから、わたしのおねがいごときいてくれる?」
「いやだ!ぼく、アキナちゃんとはなれたくないよ!」
「わたしもはなれたくないよ。かなしいよ。」
「いかないで、アキナちゃん…。」
サンちゃんと呼ばれている男の子は、涙目になり、目から涙があふれそうになっていた。
「サンちゃん、おめめとじて?」
「えっ?」
「いいから、はやくっ。」
サンちゃんという男の子が、目を閉じた瞬間、男の子の目から涙目がこぼれ落ちた。
「おまじないだよ。」
「えっ?」
アキナちゃんという女の子が、そう言った瞬間、男の子の頬に生暖かいモノが触れた
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