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タッタッタッ…
啓兎「よしっ!間に合った!!」
体育館に入ろうと扉に手を掛けた瞬間、横から手が伸びて啓兎の腕が引っ張られた。
ぐいっ!ぎゅうっ…
その男は引っ張った瞬間に正面から抱きついてきて、顔を啓兎の首に埋めた。
啓兎「おわっ?!誰?!ぅう…くるしっ…」
刃「おせぇ。心配させんな。」
啓兎「刃…?」
刃「そうだ。」
ほっ。
啓兎は肩の力を抜いた。
啓兎「びっくりしたぁ。でもそんな心配すること??あ、刃っ離して??」
刃「やだ。今日朝からごたごたしてたから全然喋ってねぇし、お前最近朝会でねぇし…。」ぎゅぅぅぅ
啓兎「うぐっ…苦しいぃ~っ!今日は和と約束させられたからちゃんとでるし、朝会でなくても放課後いつも生徒会室行ってるじゃん。…ん?って事は刃さみしかったんだ?」ニコッ
刃「…っすこしだけな///」
啓兎「ふふっかわいい!」なでなで…
お忘れかもしれないが啓兎は無類の動物好き。
動物っぽい人間も大好きなのだ。啓兎は今の刃は大きな猫にみえるらしい。
刃「かわいいって言うなっ!///
ぁー…そんな顔するな。…襲いたくなる。」
啓兎は動物関係になると顔が赤くなり、かすかに目が潤みふにゃっと笑う。
刃がそっと啓兎の頬に手を添える。
刃「かわいとか言われて照れるのも頭撫でさせるのもお前だけなんだからな///」
啓兎「?ありがとっ。」ニコッ
ぎゅ~っ…ゴロゴロ……なでなで
刃はそのまま離れずに啓兎の首に頭をすり寄せ、啓兎はご機嫌で刃の頭を撫で続ける。
するとそこに少し遅れて啓兎の後を追っていた夢兎が啓兎達を見つけ、叫んだ。
夢兎「…ちょっと!なに2人の世界にはいってんのさ!離れろーっ!!」
ぐいっ!
啓兎「おわっ!」
刃「チッ」
夢兎「早くしないと朝会はじまる!」
啓兎「そうだった!遅れちゃうよっ!」
啓兎が焦ったように体育館の扉を開く。
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