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啓兎「ぇえっ?」
啓兎(鴉三って無口なのか?というか、どこに向かってるんだ??)
啓兎が戸惑っている間に急に眩しくなり、思わずをつぶった。
そっと目を開くと視界が開けた。
そこは中庭だった。
啓兎「やっぱこっちのほうが近道なんだ!」
剛「ん?」
なんのこと?と聞いてるような気がしたので、自分がさっきは中庭に向かっていたことを伝えた。
するとふぅん。と、どうでもよさそうな返事が帰って来た。
中庭をしばらく真っ直ぐ歩いていると校舎からずいぶん離れていて、木が生い茂っている所についた。
そこは木漏れ日が多い、気持ちよさそうな場所だった。
啓兎(いつもは中庭をふらふら歩いて終わりにしてたからこんな所があるなんて知らなかった!)
目をキラキラさせて、キョロキョロとしている啓兎をみて剛は面白そうに言った。
剛「ここはいつも俺みたいな不良がサボる場所だ。人も怖がって近づかないからめったに見つからない。」
啓兎「へぇ~。知らなかったな。」
すると、剛はゆっくり腰を下ろし木にもたれ掛かると足を伸ばしその上に啓兎を乗せた。
普段こんなことをしない剛は
少し戸惑いながら照れ笑いをする。
啓兎(かわいいっ!!なんかゴールデンレトリバーみたいっ!)
剛は金髪。普段なら怖がられる容姿だが、啓兎にとって怖い物ではなく、むしろ撫でまくりたいという感情がでてきた。
啓兎はそ~っと手を伸ばし、髪の毛を触った。
啓兎(わぁ!ふわふわだっ!)
少しも痛んでなく、綺麗な金髪だったのでいつもの動物を見ている顔で剛を見た。
その顔に免疫がない剛は思わず目線を外した。
剛(っなんだ?!///なんでこんな心臓早いんだ?///というか、あの顔はなんだっ。誘っているようにしか見えん///)
思わず、うっと唸って啓兎の首に顔を埋めた。
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