少年と少女

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「君は誰?どうしてここに?」 「あ、そのっ…」 彼女の問い掛けに返事が出来なかった。 口の中がカラカラだった。 「点滴つけてる…ってことは君が相部屋になる子?よろしくね」 そう言って微笑んだ彼女を見てはっきりと感じた。 あぁ、今一目惚れしたんだ。 「顔が真っ赤…熱があるなら寝てなきゃ、ね?」 「は、はい…」 心配そうに話す彼女と結局まともに話すことは出来なかった。 熱の原因は貴女だよ… そう伝えたかった。 伝えられなかった。
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