少年と少女

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憂鬱だった退院が晴れやかなものになった。 そしてその日の夜、僕は目を覚ました。 「ねぇ、起きて?」 彼女の声が聞こえた気がした。 「何だ…?」 彼女のベッドをお医者さんや看護師さんが囲み彼女のお母さんが泣き崩れていた。 まさか… ふらつきながら彼女のベッドを覗き見た。 彼女は眠っていた。 しかし胸は上下せず止まったままだった。 「最悪の予感は的中する」という誰かの言葉を思い出した。 全くその通りだ…
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