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その夜、ベッドの中。
「こんばんは」
そう控えめに笑いながら彼女は僕の夢に現れた。
夢とわかっているのに涙が零れ落ちた。
「今日は君に1つだけ伝えにきたの」
今まで見たことないほど真剣な顔だった。
「明日死ぬのはやめなさい」
反論したかった。
口が動かなかった。
「私の後を追うのはやめなさい。君には君の、私には私の人生があるんだよ?」
「で、でもっ!」
「大丈夫、私はずっと君を見てる。死んでも、君が私を忘れても、ずっと君を見守ってる。」
儚く笑う彼女の姿が霞み始めていた。
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