オマケ付きの人生

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気付いたらいつも疲れている なんだかんだで37年生きて、なんだか色々経験して、そこそこ頭も宜しかったらしく、運が良かったらしく公務員に成りやがって。 …未だ実家に居る。 帰れば母親が振るった料理を小食の俺に無理矢理ねじ込んで、父親はマッサージチェアで葉巻を吹かして任侠モノの映画に夢中。三十路になる癖にニィトの愚弟は部屋に籠もってPCいぢり。 出ていきたい。 只、出ていきたい。 一度、寮に入る話を持ち掛けたが 「何云ってるの?マコ君が可愛いお嫁さん連れてくればいいぢゃない★」 俺の女運の無さを逆手に取りやがったのか、母親がゾッとする位の満面の笑顔でにっこり嘲笑った。 父親はくわえ葉巻で麻雀の打ち方の本に夢中だった。 愚弟は矢張り、部屋に籠もって出てきやしなかった。 俺は限界に近付いているのを自覚している。 この、余計なオマケ共が本当に要らないオマケだと。
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