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そして、ほのかに朱に染まった端整な顔が息の掛かる位置に……。
「ご、ごめんね」
「い、いや、いいよ」
「かぁ~!!去り際まで見せ付けてくれるぜ!暑っちぃ~。お~い、誰か冷房いれてくれ」
とりあえず騒ぐ岳とクスクスと笑うクラスメイトを放置し、さっきより頬を真っ赤に染め、逃げるように屋上へ向かった。
結衣は当然だが、今回ばかりは僕も恥ずかしい。
毎回の事だが今日はどこかいつもと違う気がした――
すっかり茹で上がった温かい結衣の手を引く。
そんな状況でも僕と結衣の口元は自然と緩んでいた。
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