長い夜が明けたら

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だけど、私は。 「私は、あなたに好きになってもらう資格なんてないんです」 「父親がどうとか、そんなこと俺はっ!」 「違うんですっ!」   激しい声で彼の言葉を遮る。 「違うんです……。 私、あなたのこと、不幸にしてやろうと思って近づいたんです!  あなたが自分のこと、不幸だって言うから!  本当の不幸なんて知らないくせにって!  なのに……」   それなのに。 「私……あなたといると、幸せだったんです!」 .
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