監禁生活六日目PM09:24

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「い、たい……」 つい洩れた声が届いたのか、抱き締めてくる腕の力が少し弱まる。 それでもまだ続く抱擁に、私は戸惑いながら彼の顔を伺うべくなんとか顔を上げてみる。 「…………へ、」 見上げた彼の顔は、涙に濡れていた。 そして思い出す。彼に伝言も残さず部屋を出てしまっていたことを。 「…………あ、」 咄嗟に、謝らなければ、そう思って声を出そうとした私より先に彼が声を発した。 「よかったぁ……」 心から安堵した声に、私は言葉を無くす。 「よかった。アイツに連れ去られちまったのかと思った」 ……アイツ? 「今日、やっと、ストーカーの正体が分かったんだ」 ……!? 「なんで……それを……」
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