監禁生活始まりました

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「なにこれ」 「手錠」 それはわかってる。 私が聞きたいのは、何故私の左手首に手錠がはまっているのか、である。 因みに私は今の今まで犯罪に手を染めたことのない、至って清らかな人生を歩んできている。 その旨を伝えれば、彼は笑みを湛えたまま私に言った。 「いや、別に弥生が犯罪犯したから捕まえようって訳じゃなくて、ちょっと弥生を監禁しよっかなーって思ってさ」 ……なんか今こいつサラリととんでもないこと言いやがらなかったか。 私がぽかんとしている間に彼はさてと、と言って立ち上りスタスタとベッドの方へ歩いていく。 私がそんな彼を目だけで追えば、ベッド脇に屈みこむ彼の姿が見え、先程聞いたガチャリという金属音が再び聞こえた。
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