監禁生活六日目PM09:24

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確かに、私はここ一月、ストーカー被害にあっていた。 最初は無言電話から始まり、次に意味の解らない言葉の羅列が書き綴られたメールが届くようになり、続いてメールの中に明らかに盗撮とわかる私が写っている写真が添付されるようになった。 そして最近になると出掛けるたび感じる何者かの視線に、私は気がおかしくなりかけていた。 そんな時、私は彼に監禁されたのだった。 正直言って、安心した。 ストーカーが彼でないことは分かっていたから、彼に監禁されていればストーカーの魔の手が私に届くことはない。そう思っていたから、とても安心していた。 ストーカーの存在を一時忘れてしまう程に。 しかし最初、私には何故彼が私を監禁なんてしたのか、その理由がわからなった。 だって私はただの一度も、誰かにストーカーの事を相談したことがなかったのだから。彼にさえ……。
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