序章

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「まったく、この俺の授業の最中に昼寝とは、イイ度胸じゃないか、山崎ぃぃぃ!」 「わぁーでっかい声で騒がないでください! 私が悪ぅござんした!」  体育教師の河谷は、一度、騒ぎ出すと止まらないマシンガントークが得意技なんだよなぁ。これ以上、騒がれたら面倒だから、とりあえず謝っておこう。 「C組には水泳部のエースでインターハイでベスト3に輝いた平沢がいるんだよなぁ」 「一方でウチのクラスは、女子の水着姿に気を取られている男子ばっかり、ふう……」  さて、私――山崎サキは在学している光桜学園の校舎の裏側にある年中無休で使える温水プールにいる。  んで、今は夏休み最後の体育の授業の真っ最中ってわけ。  ちなみに、私が在籍する二年B組と隣のクラスであるC組との共同授業である。
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