序章

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 ちょっとだけ時間が経つ。 「まったく、金槌の俺がなんで泳がないといけないんだよ」 「そう言うわりに上手く泳げてたじゃん!」 「え、そうか? フフフ~ン、俺は金槌だが運動神経抜群だからな!」 「ってか、アカネちゃんの方が上手く泳げてたよ。ね、水泳部に入らない?」 「えーどうしよう」  さてさて、とりあえず、二年B組のみんなは平泳ぎのテストを終える。一応、私は泳げた方かな? 「ねえ、牧島君だっけ? 彼、まだ泳いでいるよ」  あ、本当だ! 牧島君はまだ泳いでいる……ったく、物好きだなぁ。 「おい、牧島! もう授業が終わる時間だぞ!」  ん、気づけば、もう授業が終わる時間だ。そんなわけで河谷先生が、未だに泳ぎ続けている牧島君に声をかけるのだった。
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