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「ねぇ、あの山の奥深くに願いを叶えてくれる神社があるんだってさ。おじいちゃんが教えてくれたんだ」
「え~、お前まだ『願掛け神社』信じてんの?有り得ねー」
「おじいちゃんの言った事が嘘だって言うのか!?『願掛け神社』は本当にあるんだ!絶対あるんだ!」
「あるわけないね!あの山に行って戻ってきた奴なんか誰もいないって噂だぜ。誰がそんな話を持って帰れるんだよ?」
「うっ…そ、それは……。でも、おじいちゃんがでたらめ言うもんか!だったら僕が見つけて来る!」
「お、おい…それ本気で言ってるのかよ」
「本気も本気。あくまで噂でしょ?」
学校帰りだろうか。黒いランドセルをしょった男の子達が伝説について話している。
一人は都会からやってきた。
祖父から伝説を聞かされて、是非行ってみたいと思っている。
「ただいま~」
「おぉ、お帰り」
「おじいちゃん、『願掛け神社』って本当にあるんだよね?…今日学校で話したら笑われちゃったんだ」
「最近は信じている者も減ってきてしもうての…じゃが、本当にあるぞ」
「昨日も聞いたけど…詳しく聞かせて」
「構わんよ。さぁ、こたつに入って…」
そして、老人は語り始めた。
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