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俺は床に叩きつけられ、せきこんだ。 「ったくよぉ、これだからガキは…」 先生は、ぶつぶつ言いながら立ち去った。 「タクちゃん!」 隣にいたレイが駆け寄ってくる。 鈴木 匠。 レイはその名を、縮めてタクと呼んだ。 「タクちゃん。もう、いいよ。ありがとう」 レイは泣きながら言った。 「く…そぉ…」 情けなかった。 悔しかった。 俺は、声を殺して泣いた。
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