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「なるほどー、やっと夢が見れたってわけだ」
「しかも白昼夢!」
「だーかーらー夢じゃないんだって!」
んっとムカつく!
キャッキャと猿のごとく笑い続ける双子に蹴りを入れつつ手振り身振りで説明を続ける。
「マジで見たの!耳長いのと足生えてきて丸くて白いのが赤い目で」
「つーかまず日本語喋れ聖羅」
生意気にもあたしの席でふん反り返った水稀が呆れた声を浴びせてきた。
「俺のイチゴミルクが無いワケもな」
「ぐ……」
あたしの手にはいつもの100パーオレンジ。
左右の双子にはカフェオレ、凜子はリンゴジュースを啜りながら数学のプリントにかじりついている。
「……100円は落とした」「はっ?」
「だから100円は消えたの!自販機の下に転がってって……探したけど見つかんなくて。てかあいつが持ってったのかも!」
「……あいつって誰だよ」
「あのウサギもどき!」
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